暮らしのおいしい発見 <vol.5>台湾の朝ごはん“ほっこり”「鹹豆漿」

豆乳のやさしさにほっこり、台湾の朝ごはん「鹹豆漿(シェントウジャン)」

過去、日本に何度となく到来している台湾グルメブーム。小籠包やタピオカミルクティー、魯肉飯(ルーローハン)に豆花(トウファ)、台湾カステラなどなど、挙げればキリがありません。似ているようで似ていない、でも相通じるところがたくさんある…、その辺りが日本人のハートをくすぐるゆえんなのかもしれませんね。

さて今回ご紹介するのは、そんな台湾の伝統的な朝ごはん「鹹豆漿(シェントウジャン)」。出汁で味付けしたほっこり温かい豆乳スープで、忙しい朝でもサッと作れるため、台湾では古くから定番朝食として愛されてきました。

忙しい朝、ちょっと心ほぐれるメニューを取り入れたい方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

鹹豆漿(シェントウジャン)とは?

鹹豆漿」は、豆漿と呼ばれる豆乳の中に、干しエビやネギ、キノコなどの具材を入れて、出汁や塩味で調味したもの。温めた鹹豆漿に酢や黒酢を加えると、豆乳の成分がゆる~く固まり、おぼろ豆腐のようなふるふるした優しい口当たりになります。

現地では油條という揚げパンを浸して食べるのが定番ですが、カリっと焼き上げた食パンやフランスパンなどでも相性抜群。お好みで、香菜やラー油をトッピングしていただきます。

3分でできる!簡単レシピ

「シェントウジャン」で検索すると、おいしそうなレシピがたくさんヒットします。今回参考にさせていただいたのは、朝食の準備はラクなほどいい!というわけで、TV番組「家事ヤロウ!!!」の超らくちんレシピ。電子レンジだけでできちゃう手軽ときたら、もう幸せの一言に尽きますね(笑)。

それでは、レシピを見ていきましょう!

■材料(1人分)
豆乳:160㏄ / しめじ:50g / 桜エビ:3g / 白だし:大さじ1
酢:小さじ2 / 万能ねぎ:適量 / ラー油:適量
パン:適量(お好みで) / オイル:好みのもの適量

■作り方:
①万能ねぎを刻む
②しめじの石づきを切り落とす
③耐熱皿にしめじ、豆乳、白だし、小エビを入れる
④ラップをせずレンジ(600w)で2分20秒加熱
⑤熱々のうちに、酢を入れて混ぜる
⑥ラー油をお好み量かけ、万能ねぎを散らす
※好みでパンを添えていただく

「家事ヤロウ!!!」Instagram=https://www.instagram.com/p/CMwp9CsHYJa/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading&hl=ja

どんな味?

れんげでひとさじすくうと、ゆるく固まった豆乳がふるふるしているのが分かります。やさしい甘味の豆乳の中に、出汁の塩味と桜エビの香ばしさが香りたち、滋味あふれる味わいが口いっぱいに広がっていきます。体の芯からリラックスできそうなやさしい味わい。酢が入っているわりに強い酸味はなく、味を引き締めているといった印象。米酢でもおいしいですが、黒酢を使うとさらに現地っぽくなりそうですね。

カリカリに焼いたパンを浸すと、小麦粉の香ばしさが加わって食べ応えも抜群。

お好みでラー油やネギを入れるほか、香菜やザーサイ、ちりめんじゃこなどをトッピングするレシピもあり、シンプルなだけにいろいろなアレンジが楽しめそうです。

なお、豆乳を半凝固のふるふる状態にするには、以下の2点に注意が必要です。

①豆乳は「成分無調整豆乳」のものを購入する。「成分調整」は固まりづらく、甘味などがつけられている場合もあるため、鹹豆漿には向かない。

②豆乳を沸騰させず、煮立つ直前の状態で酢を入れる。沸騰させると、分離したり栄養成分が減少することも。また豆乳の温度が低くても、酢の分量が少なくても固まらないので注意が必要。

もっと手軽に作るなら

とはいっても、朝の5分は十分貴重。

「もっと手軽なレシピはないのか?」という忙しすぎる方向けに、ミールキットやカップスープも販売されているようなので、見かけた際には試してみてくださいね。(2021.09/16現在)

■ミールキット
コーヒーと輸入食品の「カルディコーヒー」にて、『鹹豆漿の素(3食入り)』が販売中。温めた豆乳を注いで混ぜるだけで現地の味が楽しめます。

■カップスープ
丸美屋が販売している『台湾式豆乳スープ 鹹豆漿』は、なんと豆乳すら不要。熱湯を注ぐだけで鹹豆漿ができあがる、手軽なインスタントタイプになっています。

台湾の伝統的な朝ごはん「鹹豆漿(シェントウジャン)」、いかがでしたか?

何かとせわしない朝の時間が、ほんの少しでも心ほぐれるひとときになりますように。

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