解説!マンションの購入「新築と中古でどう違う?」

マンション購入・基本的な流れを解説

初めてのマンション購入。いざ踏み出そうと思っても、一体どのタイミングで何の準備が必要なのか、どんな作業をしなくてはいけないのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。今回は、新築マンション・中古マンションを購入する場合の基本的な流れについてご紹介します。

「マンションを購入したい。でも分からないことだらけで踏み出せない」という方は参考に、「どちらにするか決めかねている」という方は、比較しながら検討してみてはいかがでしょうか。

新築マンションStep1|準備~物件決定

①「希望の暮らし」をイメージする
エリア、環境、間取りなど、どういった暮らしをしたいかなど、自身や家族の希望を取りまとめる。

②予算を立てる
預金、収入と支出の予定、予備費などを確認して、物件購入に充てられる予算を考える。同時に、金融機関の住宅ローンなどにも目を通し、把握しておく。

③物件情報収集
自身の希望する条件に合致する物件をサイトや情報誌、チラシなどから探す。気になる物件のモデルルームなどを複数個所見て回り、設備や仕様の違い、こだわりなどを見ておくと◎。物件建設予定地の住環境も、一度は確認しておきたい。

④物件を決める
物件候補を吟味して、最終的なものを絞り込む。

⑤住宅ローンを決める
条件に合うローンを決めておく。マンション販売会社の担当者に相談したり、マンションの提携ローンを利用するのも◎。

新築マンションStep2|購入申し込み

①購入申し込み
希望物件の購入申し込み(購入予約)を行う。この際、申込証拠金として数万円が必要な場合もある。
(※購入申し込みは、購入意思を表明するもので、売買契約とは異なる。)

②住宅ローン事前審査
購入申し込みのタイミングで、金融機関による事前審査を受ける。これは、希望の住宅ローンが利用できるかどうかを事前に審査するもので、審査が通れば売買契約が可能となる。

③重要事項説明
売買契約を結ぶ前の必須事項が「重要事項説明」。これは宅地建物取引士資格保有者が、購入予定者に対して物件内容と契約内容を説明すること。戸数の多い大規模マンションなどでは、購入希望者を集め、重要事項説明会としてまとめて実施することも多い。

④売買契約
契約内容をしっかり確認し、納得ができたら売買契約を交わす。一般的に、契約時に手付金(頭金)を支払う。手付金は、物件の5~10%程度であることが多い。

⑤住宅ローン本審査
売買契約締結後、ローン本審査を申し込む。事前審査で通っても本審査で通らないケースもあるため注意が必要。

⑥住宅ローン契約
本審査で承認されると、金融機関から融資が受けられるようになる。マンション引き渡しが近づいたら、住宅ローン契約(金銭消費賃貸契約)を正式に申し込む。申し込み時期は、ローン実行の一か月前程度。

新築マンションStep3|内覧~引き渡し

①内覧会
新築マンションの場合、買主は購入前に実際の物件を見られないため、物件完成後に内覧会が開催される。図面などと異なる箇所やキズなどがないか確認し、不具合あれば引き渡しまでに修繕してもらう。

②残金精算・諸費用支払い
残金精算(残金決済ともいう)は、マンション売買に関する未処理の金額を計算すること。手付金など支払い済みの費用を差し引いた残代金を算出する。また、登記費用や火災保険料などの諸費用を支払う。

③残金支払い
住宅ローンの融資を実行し、前項で算出した残金(住宅購入費ほか)を売主に支払う。支払が完了すると、司法書士によって所有権移転登記の申請が行われる。

④引き渡し
物件の所有権が売主から買主へ移行すると、売主から関係書類と鍵が手渡され、引き渡し完了となる。(※引き渡しまでのタイミングや手続き方法は、マンションによって異なる場合があります。)

中古マンションStep1|準備~物件決定

①「希望の暮らし」をイメージする
エリア、環境、間取りなど、どういった暮らしをしたいかなど、自身や家族の希望を取りまとめる(新築マンションと同様)。

②予算を立てる
預金、収入と支出の予定、予備費などを確認して、物件購入に充てられる予算を考える。同時に、金融機関の住宅ローンなどにも目を通し、把握しておく(新築と同様)。

③物件情報収集
自身の希望する条件に合致する物件をサイトや情報誌、チラシなどから探す。気になる物件を絞り込んだら不動産会社に問い合わせを行い、内見を手配してもらう。部屋だけでなく、建物の状況や管理状況、エリアの住環境などもチェックする。

④物件を決める
物件候補を吟味して、最終的なものを絞り込む(新築と同様)。

⑤住宅ローンを決める
条件に合ったローンを決める。不動産会社などに相談しても◎。

中古リノベーションを希望する場合

情報収集段階からリノベありきの物件を検索する。また不動産会社にリノベの意思を伝えておくことが重要。内見の際、希望のリノベが可能かどうかを判断する必要がある。
リノベーション会社またはリノベまでワンストップで行う不動産会社の選定も済ませる。住宅ローンも、リノベーションまで包括している一体型住宅ローンの条件などを調べておく必要がある。

中古マンションStep2|購入申し込み

①購入申し込み=希望物件の購入申し込みを行う。中古物件は、すぐに申し込まないと売れてしまうことが多いので注意が必要。価格などの条件交渉がある場合は、申し込みの際に行う。

②住宅ローン事前審査
購入申し込みのタイミングで、金融機関による事前審査を受ける。これは、希望の住宅ローンが利用できるかどうかを事前に審査するもので、審査が通れば売買契約が可能となる(新築と同様)。

③売買契約
売買契約の際、買主と売主、不動産会社が揃った状態で「重要事項説明」および契約内容の確認を行う。新築とは異なるため、特に物件の設備状況や不具合部分に係る「契約不適合責任」はしっかり確認する。確認後、売買契約書に署名捺印する。

この際、物件価格の一割程度の「手付金」(現金か小切手)、不動産会社に対して支払う「仲介手数料」の半額が必要となる場合が多い。

④住宅ローン本審査
売買契約締結後、ローン本審査を申し込む。事前審査で通っても本審査で通らないケースもあるため注意が必要(新築と同様)。中古では、物件の担保価値も審査の対象となる。⑤住宅ローン契約=本審査で承認されると、金融機関から融資が受けられるようになる。マンション引き渡しが近づいたら、住宅ローン契約(金銭消費賃貸契約)を正式に申し込む(新築と同様)。

中古リノベをする場合のローンの注意点

リノベ一体型住宅ローンの利用を考えるなら、ローン事前審査の際にリノベ設計プランや見積書が必要。リノベ会社や不動産会社と早めに相談し、計画していく必要がある。売買契約を終えたら、リノベに関する設計打合せを行う。設計プランと見積もりが完成したら、リノベーション会社と工事請負契約書を締結する。住宅ローン本審査では、この工事請負契約書が必要。

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中古マンションStep3|決済・引き渡し

①決済・引き渡し
金融機関にて、売主と買主、不動産会社担当者、金融機関担当者、司法書士が同席して行われる。融資の実行、売買代金の支払い、諸費用の支払い、登記手続き、鍵の受け取りなどを行い、物件の所有権が引き渡される。
(※現金一括で購入する場合は、売買契約~決済・引き渡しまで1~2週間程度で済むことが多い。)

中古リノベーションを希望する場合

引き渡し後、管理組合や近隣からリノベーション工事の許可をもらい、工事に着手。プランによるが、リノベーションは2か月~半年程度掛かることが多い。完成後、立ち合いでの最終検査を経て、引き渡しとなる。

まとめ

以上、マンション購入の基本的な流れをご紹介しました。どちらも煩雑ですが、おおまかな流れは掴んでいただけたのではないでしょうか。これを機に、マンション購入への第一歩を踏み出していただければと思います。なお、「中古マンションを購入し、自分好みにリノベーションする」という場合の流れも補足的に記載しましたが、こちらはさらに煩雑なため、後日別記事にてご紹介させていただく予定です。

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