マンションの購入を検討していると、ときどき「自主管理」という言葉を目にします。自主管理マンションとは、文字通り管理会社を通さずに、居住者が自ら管理をする物件です。
自主管理ですから、管理費用が安くなるのは、容易に想像がつきます。予算に限りのある人にすれば、狙い目の物件にみえるかもしれません。
しかし、自主管理にはなんのデメリットもないのでしょうか。そういった疑問に答えるべく、今回は自主管理マンションについて、そのメリットとデメリットをわかりやすく解説していきます。
マンション自主管理3つのメリット
まずは、マンション自主管理のメリットをみていきましょう。
• 管理費用を節約できる
• マンション住民同士のコミュニケーション増
• 管理業務がスムーズに進行しやすい
国土交通省の調査※をみると、一戸あたり1.3〜1.5万円が管理費の平均だそうです。前述のとおり、管理を自分たちでおこなえば、この管理費用をまるごと節約できます。合わせて修繕工事の手配も自分たちでやれば、管理会社のマージン分の節約も可能です。
また自主管理になると、住民同士が顔を合わせる機会も増えます。そうなれば、自然とコミュニケーションが生まれ、マンション全体が明るく活発な雰囲気に生まれ変わるでしょう。
このように、住民同士の連携がよくなれば、管理業務もスムーズに進行しやすくなります。自分たちでマンションをよくしていこうという雰囲気ができたら、自主管理は成功です。修繕費用を出し渋る人やトラブルを起こす人が減り、ますます管理が楽になっていくでしょう。
※参考:Ⅱ.平成25年度マンション総合調査結果 〔概要編〕
マンション自主管理3つのデメリット
マンションの自主管理はメリットも多いですが、同じくらいデメリットにも気をつける必要があります。
• 管理に携わる人材の確保がむずかしい
• 管理不足による資産価値下落の可能性
• トラブル対応が甘くなる
マンションの自主管理がうまくいっているところは、たいていリーダーとしてバリバリ動いてくれる住民がいます。こういったリーダーが業務を遂行してくれるうちはよいのですが、任期切れや高齢化をきっかけに引退してしまい、自主管理がうまくいかなくなるケースは本当に多いです。
またマンションの管理は、建築関連の専門知識がないと対応できないものも少なくありません。最初は一生懸命管理をしていても、知識不足から対応できないことが増えて、徐々に管理がおろそかになっていく可能性があります。
そうなると建物の資産価値が下がってしまい、売却時に損をしたり、入居者が入らなかったりといった事態を引き起こしかねません。
同様に、トラブルが発生しても、住民同士ではうまく解決できないことも多いものです。その点管理会社が仲介していれば、騒音や共用部の使い方でトラブルになっても、管理会社が対応してくれます。
まとめ
今回紹介したとおり、マンションの自主管理にはメリットが満載です。しかし、なにかのきっかけでデメリットが表面化してくると、「マンションの資産価値低下」という大きなリスクを引き起こす可能性があります。
もしこれから自主管理へとシフトする計画があるならば、いちど自主管理のデメリットについて真剣に検討してみることを強くオススメします。
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