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マンション住民のための地震対策①「揺れが起きたら、まず何をするべき?」

地震対策1

地震大国・日本。私たちは複数のプレートがせめぎ合う環太平洋地震地帯の上、いつ地震が起きても不思議ではない環境で生活をしています。あまり想像したくはありませんが、いざ大地震が来たときには、迷わず正しい行動をとりたいものですよね。

この連載では、都市のマンションにポイントを絞り、マンション住民がするべき地震対策をまとめてみました。

「マンションの場合、どうする?」「避難するべき?」など、マンション特有の注意ポイントについて、項目別に紹介していきます。

第一弾のテーマは、『大地震が起きたら、まずするべきこと』。戸建て住宅とは異なる、マンションならではの地震時の対応を見ていきましょう。

ところでマンションって……

本題の前に、基本的なギモン「マンションって地震で倒壊しないの?」という声にお答えしましょう。

1981年6月以降、日本では新耐震基準が義務化されており、「震度5強では軽微な損傷、震度6強~7の大規模地震でも倒壊は免れる」レベルにまで、建築基準が厳格化されました。

それより古い、いわゆる旧耐震基準の建物であっても、「震度5強レベルで倒壊しない」ことが定められています。

このため震度5強程度なら、外壁や設備に不具合が生じることはあっても、建物自体の機能はある程度保証されると言えるでしょう。

もしも大地震が起こったら

それでは、実際に大規模地震が発生した場合、どのように対応すればいいのか見ていきましょう。まず、取るべきアクションは以下の4つになります。

①身の安全を図る
揺れが落ち着くまでは、動かず保身が鉄則。家具や家電の落下、窓ガラスの飛散などから身を守るため、しっかりした机の下などに隠れるか、ヘルメットや毛布などで頭部をガードする。また、強い揺れで体が転倒しないよう、柱などにつかまる。高層階では、冷蔵庫などの重い家電も倒れてくる可能性があるので注意したい。

②火の元の確認
揺れが落ち着いたら、ガスコンロや暖房器具を切り、火災の原因となるものを排除する。また停電になった場合、電力供給が再開されたときに通電火災が起きることがあるため、ブレーカーを落とす。停電していない場合でも、避難する際にはブレーカーを落としておく。

③出入り口を確保する

揺れが落ち着いたら、ドアを開けて出入り口を確保する。地震の影響でドアが歪み、開閉できない場合もあるので確認しておく。また、その後の余震に備えてドアは解放した状態をキープしておくことも大切。

ドアが開閉できない場合は、廊下沿いの窓やベランダの避難はしごなどで、一階までの脱出経路を確認する。

④マンションが危険な場合は避難する

マンションで火災が発生したり、建物や室内のダメージが激しく危険があるなど、室内にいては危険な場合は、地上階に降りて一時的に避難、もしくは地域の避難所などに避難する。

ただし現在は、マンションが居住できる状態であれば、自宅にとどまる“在宅避難”を推奨している自治体が多い。マンションや周辺の状況を見て、総合的に判断する。

★その他
①~④が落ち着いたら、家族の安否確認、ラジオなどでの情報収集、近隣での火災有無の確認、近隣との声かけなどを適宜行う。

“在宅避難”とは?

以前は、「地震が起きたらまず避難所へ」と言われましたが、現在では“在宅避難”が基本となってきています。

その理由としては、プライバシーのない避難所生活が心身に負担を掛けること、多数の避難者の間でトラブルや感染症などのリスクが高まることなどが挙げられます。

特に、約1400万もの人口を抱える大都市・東京では、避難所の収容人数に限界があります。食料や水、非常用トイレといった防災備蓄をしっかり準備しておき、できる限り在宅避難ができるよう対策をしておきたいですね。※在宅避難でも、避難所での配給物資は受け取り可能です。

以上、『大地震が起きたら、まずするべきこと』をご紹介しました。第二弾では『大地震が来たら、マンションはどうなる?』、第三弾では『もしものために、準備しておくべきこと』をテーマにお届けしていきます。

過剰に不安になるのは良くありませんが、改めてご自宅の防災対策を見直すキッカケになれば幸いです。

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